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懸垂が1回もできない人の練習法|斜め懸垂から段階トレーニング
「懸垂が1回もできない」——これは初心者にとても多い悩みで、決して特別なことではありません。懸垂は自分の体重をまるごと引き上げる種目なので、最初は上がらなくて当たり前です。大切なのは、いきなり本番に挑むのではなく、難易度を段階的に上げていくこと。ここではパーソナルトレーナーの視点で、無理のないステップを紹介します。
まず知っておきたい「懸垂が上がらない理由」
懸垂は主に背中(広背筋)と腕(上腕二頭筋・前腕)を使います。普段の生活では「物を引く」動作が少ないため、これらの筋肉が引く動きに慣れていないだけ、というケースがほとんどです。つまり、引く動作を少しずつ体に覚えさせていけば、回数は伸ばしていけます。
なお、肩・肘・腰に不安や痛みがある場合は、無理に始めず医師等に相談してから取り組んでください。
4ステップの段階トレーニング
下の順番で、今の自分に合うステップから始めます。各ステップで「フォームを保って動ける」ようになったら次へ進むのが目安です。
| ステップ | 種目 | ねらい | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 1 | 斜め懸垂(インバーテッドロウ) | 引く動作と背中の使い方を覚える | ★ |
| 2 | ネガティブ懸垂 | 下ろす力で筋力の土台をつくる | ★★ |
| 3 | 補助バンド懸垂 | 負荷を軽くして本番の動きに慣れる | ★★★ |
| 4 | 本番の懸垂 | 自重で引き上げる | ★★★★ |
ステップ1:斜め懸垂(インバーテッドロウ)
低い位置のバーを握り、足を地面につけたまま体を斜めにして引きます。体を倒す角度で負荷を調整でき、地面に近づくほど軽くなります。まずはここで「肩甲骨を寄せて引く」感覚を身につけましょう。
ステップ2:ネガティブ懸垂
台に乗り、あごがバーの上にある位置からスタート。そこから5秒ほどかけてゆっくり体を下ろします。引き上げる力がまだなくても、下ろす動作(ネガティブ)なら扱いやすく、筋力の土台づくりに役立つとされています。
ステップ3:補助バンド懸垂
トレーニング用ゴムバンドをバーにかけ、足や膝をのせて反発力でサポートします。バンドが下からアシストしてくれるぶん負荷が軽くなり、本番に近いフォームで動く練習ができます。
ステップ4:本番の懸垂
ここまで来たら、まずは1回を目標に。1回できたら2回、3回と、少しずつ積み上げていきます。
週の頻度・回数の目安
- 頻度:週2〜3回(同じ部位は中1日以上あけると回復しやすい)
- 回数:1セット8〜12回を目安に、できる範囲で2〜3セット
- 本番懸垂はまだ回数が出ないので、「合計5回」など回数の合計で管理すると続けやすい
無理に毎日やるより、フォームを保てる範囲で休息をはさむほうが、結果的に伸びやすいです。
背中・腕の補助種目
懸垂を支える筋肉を、別の種目でも刺激しておくと進みがスムーズになります。
- ダンベルロウ:背中を引く動作の基本。片手ずつ行いやすい
- ラットプルダウン(できる環境なら):懸垂に近い軌道で背中を使える
- アームカール:腕の引く力を補強する
練習には「ぶら下がれる環境」が必要
斜め懸垂・ネガティブ・本番懸垂のいずれも、安定して体を預けられるバーがあると練習がはかどります。自宅なら、ドア枠などに固定する突っ張りタイプの懸垂バーが省スペースで手軽。床に置いて高さ調整できる据え置き型のチンニングスタンドなら、斜め懸垂の高さ調整もしやすく長く使えます。いずれも耐荷重と設置条件を商品ページで必ず確認してください。
まとめ
懸垂が1回もできなくても、斜め懸垂 → ネガティブ → 補助バンド → 本番と段階を踏めば、引く力を着実に育てていけます。週2〜3回・フォーム優先で、焦らず回数を積み上げていきましょう。器具選びや背中づくりは、あわせて次の記事もどうぞ。